熊本地震の復興を祈願する「大紫橙護摩供(だいさいとうごまく) 火渡り修行」が4月3日(月)に再春館製薬所の芝生広場で行われました。
日本全国の地域から宗派を超えて活動する全日本仏教青年団が主催したもので、全国から僧侶や、さらに熊本県内のキリスト教司祭ら約90名が一同に集まり、熊本の復興を願う法要や火渡り修行を行いました。「益城町での開催を」という思いをうけて、再春館ヒルトップの芝生広場を使っていただくことになりました。
護摩供(ごまく)とは、ご本尊様の前に壇を設け火を焚き、大和如来や不動明王や火の神など、様々な神仏の降臨を念じて、我々人間の願いをささげる祈りの儀礼です。
護摩木という、特別につくられた薪に「願い」を記し、その薪を焚いて神仏に祈ります。
当日は雲一つない快晴で、お天気にも恵まれました。
益城町の仮設住宅や小学校などから会場までのバスも運行し、益城町に住んでいる方や春休み中の子供たちなどを中心に、約200名の方が法要に参加されました。
その様子をご紹介させていただきます。
全国各地から集まった宗派を超えた僧侶約50名が、経を唱えた後、隊列を組みながら会場まで練り歩きます。ほら貝や、太鼓、そして僧侶の声が益城町に響き渡ります。
護摩供の法要は、奈良・東大寺の最高位、狭川普文(さがわふもん)別当も参加され、法要の経を唱えられて始まりました。
その後、中央の壇に火を放ち「無病息災」や「熊本復興」の願いを込めた法要が行われます。
法要で使った矢を、運よく受け取った女性は益城町にお住まいで「家のお守りとして大切に飾っておきます」と話してくださいました。
参加された方の願い事が書かれた「護摩木」がくべられ、祈祷もされました。
火の勢いが収まると、僧侶らが経を唱えながら、くすぶる灰の上を素足で歩く「火渡り」へ。僧侶の後には、約200人の一般の参加者も火渡りの儀式に参加しました。
火渡りは、素足になり、始めにお浄めの塩を踏みしめます。そして僧侶の掛け声に合わせて、願いと祈りを込めて合掌しながら火の間を歩いていきます。熱さは感じない程になっていましたが、普段とは違う不思議な感覚になりました。
益城町の地域の方の笑顔と、願いが成就するように、祈りながら火渡りをさせていただきました。
熊本地震からもうすぐ1年。たくさんの方に支えられ、励まされながら復興への道のりを一歩ずつ進んでいきたいと思います。
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